プログラマーとして働くなら、会社員か独立か

プログラマーとして働こうとした場合、開発会社などに就職をして働くのか、それともフリーランスや法人化をして独立して働くのかの選択に迫られます。

ここでは、会社員を4年、独立して16年(2019年現在)の筆者が、それぞれのメリット・デメリットを紹介しましょう。

筆者の自己紹介

筆者は、現在 H2O spaceという制作会社を16年、ともすたという教育会社を1年という2社を経営しています。就職当時からプログラマーとして働いていました。

筆者の場合、学生の頃から独立志向があり、会社員としてずっとやっていくという気はあまりありませんでした。ただ逆に、学生起業とか新卒後すぐにフリーランスというのも、まだ当時はあまり考えやすい環境ではなかったため、普通に新卒で就職をして1度の転職を経て独立しています。

現在は、自宅を兼オフィスとして、メンバーを含めてリモートワークで活動していて、一人娘を子育てしながら、よいバランスで仕事ができています。

会社員か独立か

まず、この記事を読んでいる方はきっと「できれば独立したい」と考えている方が多いかも知れません。そして、独立したいという方は次のようなことを望んでいるのではないでしょうか。

  • 時間に縛らないで仕事がしたい
  • 場所に縛られずに仕事がしたい
  • 人と関わりたくない
  • 休みを自由に取ったりできる生活をしたい

確かに、まわりのフリーランスの人などを見ると、自由な時間の使い方をしながら生活をしていて羨ましく感じるかも知れません。しかし、実は自由に見えている面はほんの一面で、全体的にはものすごく不自由な生活を強いられているケースも少なくありません。

会社員であれば、就業時間が終わったらプライベートの時間にできる環境もできるかも知れませんが、フリーランスは休みらしい休みもなく、夜も朝も常に仕事がゆるく付きまとっているという事も少なくありません。

人との関わりについても、確かに「嫌な上司にしかたなく付き合う」とか「先輩の理不尽に耐える」といった付き合いはしなくて済む面はあります。しかし逆に、やはり仕事を得るためには友人関係を広げ、クライアントのわがままにうまく付き合い、また付き合いたくない人をうまく交わすといった対人スキルは必要になります。会社員であれば、このあたりを上司の人や営業職の人が代りにやってくれているからこそ、自分にコミュニケーションスキルがなくても、仕事がうまく回るという一面もあるのです。

一人で仕事をするというのは、協力をしなくて済む代わりに、コミュニケーションを自分でこなさなければならないのです。

独立というのは、このような自由の中の不自由、時に孤独を、時に対人関係を楽しめるかどうかが仕事ができるポイントではあります。

フリーランスのメリット

では、独立する場合に「フリーランス」になるのと、法人化するのはどちらが良いでしょう。筆者は、フリーランスで活動した時期がないため、実際の所は分からないのですが、直接法人化してしまった自分からすると、「若いうちで独立直後は、フリーランスがよかったな」と思っています。

フリーランスのメリットには、次のものがあります。

  • お金がかからない
  • 面倒さがない
  • フレキシブルに働ける

法人にすると、登記費用や毎年の決算などであれこれお金がかかります。顧問税理士も依頼しなければなりませんし、社会保険料、消費税の納税などなど、いろいろな部分でお金がかかります。

フリーランスの場合は、うまくやりくりして売上 1,000万未満で赤字などにすれば、税金などはかなり安く抑えることができます。青色申告もがんばって自分で行なえば、税理士などへの費用も不要です。非常に安く済みます。

法人では社会保険の手続きなど、あれこれ手続きが必要なのに対して、それほど面倒な手続きもありません。また、フリーランスになってはみたが、やっぱりうまく行かずに就職したいなどと言う場合も、そのまま屋号は残しておくなんてこともできます。

会社の場合も「休眠」は可能ですが、決算手続き自体は必要だったり税金もかかるケースがあるなど、なにかと面倒です。

フリーランスのデメリット

では、フリーランスをいつまでも続けてよいかというと、これも少し心配があります。というのは、例えば仕事がうまく行った場合で、売上が 1,000万を超えていくと所得税がどんどん高くなっていきます。また、消費税の納税義務も発生するなどで、法人に変えてしまう(法人成り)をしてしまった方が融通が利くようになります。こちらは、よい意味でフリーランスの終了です。

逆に、そこまでいけずにフリーランスを続けていた場合、年を取ってからが大変です。特にプログラマーという仕事は、仕事を取りにくくなっていきます。知識も新しい知識を吸収する若いエンジニアには負けていきますし、新規のクライアントさんが年を取ったフリーランスに仕事を振るのと、若いフリーランスに仕事を振るのはどちらかよいかと言えば、どうしても若い人に振りがちです。仕事量は必然的に減っていきます。

法人化をして、若い人たちを「雇用」する立場に変わっていくか、それともフリーランスとして続けられる絶対的な「なにか」を身につけられるかなど、その後の戦略を考えていく必要があるでしょう。

法人化のメリット・デメリット

法人は、先のフリーランスとは逆で、なにかとお金がかかったり面倒な手続きが多かったりします。しかし、法人にすると次のようなメリットがあります。

  • 節税などがしやすくなる
  • 取引がしやすくなる
  • 仲間と仕事がしやすくなる

節税については、別の動画で少しお話ししているので、そちらをご覧ください。取引がしやすくなるというのは、やはり会社から仕事を得る場合、フリーランスが仕事を得るよりも会社として仕事を得る方が、手続きがしやすく仕事が得やすい部分があります。

特に、自分が年を取ってからでも例えば、仕事を受注してから新しい、若いエンジニアを雇用して仕事をこなすとか、派遣会社などからエンジニアを募って仕事をするなど、チームとして仕事をする事ができます。

会社員を続けるという方法

会社員として働くという選択肢ももちろんあります。さらにそこに、プラスして「副業(復業)」をしたり、その後フリーランスや法人化をしても良いでしょう。

その時のバランスとして、会社員を主として復業をする、つまり例えば平日は会社員として働いて、週末などにちょっと仕事をするといった働き方もあるでしょうし、逆に週に 2-3回だけ会社員として働き、その他はフリーランスとしても活動を続けるなんて言う働き方もあります。

結論

結論として、どの働きがベストかは、決まった答えはありません。仕事の種類・年齢・その人の性格や生活など、さまざまな面から検討して選ぶとよいでしょう。とはいえ、フリーランスになるというのは若いうちは、まったく無茶な選択肢ではないため、是非チャレンジしてみるとよいと思います。

この記事を書いた人

たにぐち まこと

『よくわかるPHPの教科書』や『マンガでマスター プログラミング教室』の著者。 ともすた合同会社で、プログラミング教育やこども向けの講座などを Udemyや YouTubeで展開しています。