仕事探しに、クラウドソーシングをおすすめしない理由

前回の投稿で、フリーランスになってから「仕事探し」をすることをおすすめし、その中でクラウドソーシングはおすすめしないと紹介しました。今回は、その点について、もう少し詳しく紹介します。

使うのは最初のうちだけに留める

その前に、「おすすめしない」としてしまったため、クラウドソーシングというサービス自体を全部否定するように聞こえてしまったかも知れませんが、決してそのようなつもりはなく、使い方次第では便利なサービスと言えます。実際、筆者の会社でも発注側として活用しています。

クラウドソーシングの受注側は、次のような使い方はしても良いでしょう

  • 独立直後で、実績作りをしたい
  • 会社員など、別の仕事をしていて副業(復業)として少し仕事をしたい
  • どのような案件があるのか覗くだけで受注はしない
  • 発注者として活用する

つまり、受注側として利用するとしても最初のうちだけ、または片手間の場合だけに留めるべきで、クラウドソーシングに仕事探しを依存するのはかなり危険と言えます。その理由を紹介しましょう。

単価が安すぎる

クラウドソーシングで発注されている案件は、内容のわりに単価が低すぎます。また、受注者側の参加者が多いために、その低すぎる単価にも応募があるため、発注側が味をしめて、ますます単価を下げて発注をするという「供給過多」の状態が起こっています。

さらに、先の通り「生活の糧にはしていない片手間」の受注者がいるため、単価が低くても問題ないという利用者が手を挙げてしまい、これからフリーランスとしてしっかり活躍をしていこうという方の首を絞めてしまいます。

クライアントとの信頼関係が結べない

フリーランスにとって、理想的な仕事の受け方というのは「継続」「再注文」そして「紹介」です。つまり、なんらかの手段で新しく仕事をいただいたクライアントさんから、「引き続きお願い」と継続を依頼されたり、「別の仕事も頼むよ」と再度ご注文をいただく、また他のお客様をご紹介して頂くなど、1つのクライアントさんから複数の案件が次々に舞い込む状態が作れるのがベストです。

しかし、クラウドソーシングはやりとりが常にシステムを通じてのやり取りであるため、信頼関係が結びづらく、一応リピート注文をするしくみもありますが、とはいえおそらく指名と言うよりは案件追加のお知らせを通知する程度で、他のクリエイターも同列で手を挙げてもらってから選定していることが多いでしょう。

ましてや、ご紹介などは望みにくく、常に仕事を探し続けなければならなくなります。

大きな仕事につながらない

先の内容と関連しますが、フリーランスとして「ステップアップ」を図るためには、お得意様の元で少しチャレンジングな案件にもチャレンジさせてもらえるような、場を提供してもらう事です。

例えば、デザイナーであれば最初は広告バナーのデザインだけだったのが、信頼を得てウェブサイト全体のデザインをやらせてもらったり、その先は会社ロゴのデザインなど、責任も単価も大きい仕事にステップアップを図っていきます。

そして、実績を作れたら、その実績を他のクライアントにもアピールして、実績を伸ばしていくというステップアップが必要です。

しかし、クラウドソーシングの場合はそもそも、実績ベースで選定されてしまうため、実績のないチャレンジング案件は得にくいです。すると、常にもともと実績のあるような仕事しか得られません。

クラウドソーシングとのうまい付き合い方

このような理由から、クラウドソーシングに依存した仕事の探し方というのは、あまり将来性がありません。では、どのような付き合い方が良いでしょう。

需要を探る

クラウドソーシングには、日々さまざまな案件が登録されています。その案件の傾向を探り、クライアントがどのようなことに困りがちなのか、どんなことが外注に出されているのかを探るツールとしては良いでしょう。また、応募数なども確認できるため、例えば応募数が少ない案件は需要はあるのに、対応できるクリエイターが少ない案件と言えます。

その部分を、アピールできれば仕事につながりやすいと言えるでしょう。

発注者になる

クラウドソーシングは、発注者として利用するには手間がかからず、ありがたい存在です。依頼する業務としては、例えば音声の文字起こしだったり、チェック系の業務、データ入力など「正解がはっきりしている業務」を依頼すると良いでしょう。

デザインの仕事など、答えがはっきりしない業務は依頼をすると相手のスキルレベルが思ってより高くないときなどに、かなり訂正依頼などが面倒になります。また、開発業務なども依頼をすると仕様のやり取りなどがかなり面倒になるため、これらの業務は依頼をするとしても信頼できる仲間などに限るべきです。

逆に、先のような簡単な作業は自分で時間を使うよりも、外注に依頼した方が早くて確実です。ただし、受託の案件を外注に出す場合には機密保持などに気をつけてください。場合によっては、クライアントに確認をしてから依頼した方が良いでしょう。

以上、クラウドソーシングとの付き合い方について紹介しました。うまく付き合って、ステップアップを図っていきましょう。

この記事を書いた人

たにぐち まこと

『よくわかるPHPの教科書』や『マンガでマスター プログラミング教室』の著者。 ともすた合同会社で、プログラミング教育やこども向けの講座などを Udemyや YouTubeで展開しています。